皆さんこんにちは!
株式会社 ユーキ.ディープラント、更新担当の中西です。
はじめに:見た目ではなく“寿命”の技術
塗装と断熱は“美観”ではなく寿命延伸と安全のための技術。特にCUI(保温下腐食)は静かに進行し、事故の火種になります。本回は素地→塗装系→膜厚→保温→ラギング→CUI→識別→検査の流れで、工事と点検の作法を整理します。
1)表面処理と塗装系
• 素地調整:ブラスト(Sa2.5 目標)、アンカープロファイル測定、エッジラウンド。
• 塗装系:Zn リッチ→中塗→上塗(ウレタン/フッ素)。海浜・化学は重防食。塗色は視認性×汚れで決定。
• 膜厚管理:各層 DFT 測定、ホリデイ(ピンホール)検査、付着・硬度試験。
2)保温保冷・材選・施工
• 材:ロックウール、カルシウムシリケート、フェノールフォーム等。温度域・吸水率・耐火で選択。
• 施工:段違い施工、バンドピッチ統一、支持金物の熱橋最小化。端部は雨仕舞ディテールを図示。
• ラギング:アルミ/SUS 薄板。重ね代・カシメ方向、シール材の選定。
3)CUI 対策:水の入口と滞留を潰す
• 入口:縦継ぎ・フランジ周り・吊り金物・支持金物。ドレインホールの設置。
• 点検窓:定期開放・腐食計測・再塗装。“保温を外す勇気”を運用ルーチンへ。
• コーティング:CUI 用下地、耐熱塗料。保温前に必ず実施。
4)識別表示と美観
• ラインカラー・流向矢印、危険表示、タグ。読める位置・高さに貼る。
• 美観:手摺・架台の視認性。足場解体前に最終タッチアップ。
5)検査・記録・引渡
• 塗膜:DFT・付着・硬度・光沢。ロット番号を台帳化。
• 断熱:表面温度・結露、冷媒系の露点管理。赤外線サーモで空気層の検知。
• 台帳:位置図・写真・ロット・点検周期。QR で部位ジャンプ。
6)よくある失敗と対策
• ピンホール放置:下地露出→腐食進行。ホリデイ検査を必須化。
• CUI 設計不足:保温端の止水不良→点検窓とドレインを増設。
• 識別欠落:更新後のラベル貼り忘れ→引渡前の総点検をルール化。
7)チェックリスト(抜粋)
☐ 素地調整・アンカープロファイル・エッジ処理
☐ 塗装系・DFT・ホリデイ・付着・硬度
☐ 保温材選定・段違い施工・熱橋最小化
☐ ラギング重ね代・雨仕舞・シール材
☐ CUI 対策(入口・ドレイン・点検窓・耐熱塗)
☐ 識別表示(色・矢印・タグ)・最終タッチアップ
☐ 断熱後の表面温度・結露・サーモ記録・台帳
結語:防食と断熱は“工事が終わってから始まる”。点検しやすいディテールを設計することが、10年後のコストを劇的に下げます。
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